海外直購(個人輸入)でカートに商品を入れていると、一番迷うのが「これ、税金かかるの?」ということです。結論から言うと、商品価格が150ドル以下(アメリカから発送されたものは200ドル以下)なら関税・付加価値税が免除されます。この一行が直購の税金のすべてと言っても過言ではありませんが、「商品価格」をどう計算するのか、なぜ超過すると急に税金が跳ね上がるのかを知らないと損をしがちです。EasyTicketが、初めて海外直購をする方向けに関税基準と通関の流れを一から整理してみました。
海外直購の関税免税基準、この数字だけ覚えればOK
まず覚えるべき数字は150ドルです。自家使用目的で購入した商品の価格が150ドル以下なら、関税と付加価値税がどちらも免除されます。ただし例外が一つあります。アメリカから発送された商品は200ドル以下まで免税になりますが、これは韓米FTA(韓国・アメリカ自由貿易協定)の特送貨物特例のおかげです。
ここで注意したいのは、この「200ドル基準」はアメリカのブランドだからではなく、アメリカから実際に発送された特送貨物である場合にのみ適用されるという点です。同じアメリカブランドでも、物流倉庫がヨーロッパや中国にあれば150ドル基準が適用されます。
| 発送国 | 免税基準(商品価格) | 根拠 |
|---|---|---|
| アメリカ発の特送貨物 | 200ドル以下 | 韓米FTA特例 |
| その他すべての国 | 150ドル以下 | 関税法少額免税 |
ここで言う金額はウォンではなく米ドル基準です。為替レートによって、体感的なウォン換算の上限が多少変わります。
「商品価格」は何を基準に計算するのでしょうか?
免税限度額を判断するときに紛らわしいのが、まさにこの商品価格です。単純に商品の値段だけを見るわけではありません。商品価格 = 商品代金 + 発送国内で発生した税金・現地配送料として計算します。
つまり、アメリカのサイトで130ドルの服を買っても、現地の税金とアメリカ国内の配送料が25ドルかかっていれば、商品価格は155ドルになります。商品代金だけを見て「150ドルを超えていない」と思っていたら課税対象になってしまう、というケースがここから生まれます。
逆に、韓国までの国際運賃(海外〜韓国間の配送料)は、免税判断の基準となる商品価格には含まれません。ただし実際に税金を計算するとき(課税価格)には国際運賃が加算されるので、判断基準と計算基準は分けて考える必要があります。
150ドルを超えたら超過分だけ払う?いいえ、全額課税です
最も誤解されやすい部分です。免税限度額を超えると、超過した金額だけが課税されるのではなく、全体の金額が課税対象になります。
例えば205ドル分買った場合、超えた5ドルではなく、205ドル全額に国際運賃まで足した課税価格を基準に税金を計算します。たった5ドル超えただけで数万ウォン余分に払うことになりかねない、ということです。だから150ドル(またはアメリカからなら200ドル)前後では、カートの中身を調整した方が得なことが多いです。

目録通関 vs 一般通関、何が違うのでしょうか
直購の荷物が韓国に入ってくるときは、2つの経路のどちらかで通関されます。この違いがわかると、なぜある商品は税金がかかり、ある商品はかからないのかが理解できます。
- 目録通関(リスト通関): 自家使用目的で、商品価格が150ドル以下(アメリカ発は200ドル以下)なら、特送業者が通関目録のみを提出することで輸入申告を省略できます。関税・付加価値税がかからず、通関も早いです。
- 一般通関: 免税限度額を超えるか、目録通関の対象外品目であれば、正式な輸入申告を行います。この場合、関税・付加価値税が課されます。
目録通関の対象外品目は金額に関係ありません
これが最大の落とし穴です。以下の品目は150ドル以下でも目録通関ができず、輸入申告の対象になるため、免税の恩恵を受けられず関税・付加価値税が発生することがあります。
医薬品、医療機器、健康機能食品(サプリメント)、食品類、酒類、たばこ、農産物・漢方薬材、検疫対象品目などは目録通関の対象外です。サプリメント・ビタミン剤の直購がここに引っかかる代表的なケースです。
健康機能食品を100ドル分買ったのに納税告知書が届いたとしたら、まさにこの対象外品目の規定が理由です。
付加価値税・簡易税率はどう計算されるのでしょうか
課税対象になると、付加価値税はこのように計算されます。付加価値税 = (課税価格 + 関税 + 個別消費税 + 教育税など) × 10%という構造です(出典:韓国関税庁)。課税価格は商品代金に国際運賃・保険料を足したCIF基準です。
品目ごとに関税率は異なりますが、個人の直購ではほとんどの場合簡易税率で簡単に計算されます。正確な金額が気になる場合は、関税庁の「海外直購品予想税額照会」システムに品目と価格を入力すれば、事前に確認できます。決済前に税金まで含めた実質購入価格を計算してみる習慣をつけるとよいでしょう。
合算課税、分けて買っても意味がありません
同じ日に同じ海外販売者から複数回注文すると、金額を合算して課税されます。150ドルを避けようと2回に分けて注文しても、同じ日・同じ販売者であれば合算の対象です。ただし2022年11月からは、別々の販売者から買った商品は、入港日が同じでも合算課税が免除されます(出典:関税庁)。つまり販売者が違えば心配しなくて大丈夫です。
個人通関固有番号、2026年から毎年更新が必要です
直購のときに住民登録番号の代わりに使うのが個人通関固有番号(PCCC)です。「P」で始まる13桁の番号で、関税庁のウェブサイト(UNI-PASS)から無料で発給を受けられます。2020年12月からは、目録通関の際にもこの番号の提出が義務化されています。
ここで2026年に大きな変化がありました。これまで一度取得すればずっと使えた通関番号に、有効期間(1年)が新設されたのです。
- 2026年以降の新規発給者: 発給日から有効期間1年
- 2026年以前の発給者: 2027年の本人の誕生日が満了日
- 満了日の前後30日以内に更新しないと自動的に失効します
- 有効期間内に情報変更・再発給をすると、その日から1年間自動延長
通関番号に登録された住所・郵便番号が実際の配送先と違うと、通関が止まってしまうことがあります。 引っ越しをした場合は、直購前にまず情報を更新しておきましょう。
初めての直購前チェックリスト
- 個人通関固有番号の発給完了(有効期間・住所を確認)
- 商品価格が150ドル(アメリカ発200ドル)以下か確認
- 商品代金+現地の税金・配送料まで合算して判断
- 購入したい品目が目録通関の対象外(健康機能食品・医薬品など)かどうか確認
- 同じ日・同じ販売者への重複注文の有無(合算課税)を点検
- 曖昧な場合は関税庁の予想税額照会で事前に税金を計算
よくある質問(FAQ)
サプリメント・ビタミン剤は150ドル以下なのに、なぜ税金がかかるのですか?
健康機能食品は目録通関の対象外品目なので、金額にかかわらず輸入申告の対象になります。そのため150ドル以下でも関税・付加価値税が課される可能性があります。直購の前に対象外品目かどうか必ず確認しましょう。
アメリカのブランドなら、無条件で200ドルまで免税になりますか?
いいえ。200ドル基準はアメリカから実際に発送された特送貨物にのみ適用されます。アメリカのブランドでも、発送地が別の国であれば150ドル基準が適用されます。
150ドルを超えたら、超えた分だけ税金を払えばいいですか?
いいえ。超過分ではなく、全体の金額に国際運賃を足した課税価格の全額に税金がかかります。限度額に近い場合は、カートの中身を調整した方が有利です。
通関番号を以前に発給されましたが、そのまま使っても大丈夫ですか?
2026年から有効期間が設けられたため、2026年以前の発給者は2027年の誕生日が満了日になります。満了日の前後30日以内に更新しないと自動的に失効するので、早めに手続きしておきましょう。
商品をカートに入れる前にこの基準さえ押さえておけば、予想外の税金や通関の遅れを大きく減らせます。特に通関番号の有効期間は今年新しくできた規定なので、久しぶりに直購をするなら、まず発給状況の確認から始めることをおすすめします。